令和1年度第3回実務者研修スクーリングと介護福祉士試験

きょうから毎水曜日、6週にわたって実務者研修・介護過程Ⅲのスクーリングがあります。今回の受講生は最低催行人員の少人数ですが、早く介護福祉士試験に合格したいという方はもちろんですが、定年までそんなに年数がないのに職場が推挙してくれたという方、永住外国人などバラエティに富んでいます。

介護福祉士試験

そこで少々気になるのが、実務者研修が介護福祉士の国家試験を受けるのに必須になったことは、水準を上げることに役立つのでしょうが、受講生からは「1年に1回しかない」ことに不満の声が挙がっています。

せっかく実務者研修を受講しても、試験までの期間が長いことへの不満ばかりでなく、勉強への意欲が薄れてしまうというわけです。

また、漢字に馴れない外国人にとっては、「フリガナ付」試験問題があるかも気になるようです。この点については、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが配慮しているようです。しかし試験時間となると、EPAで入国した外国人と永住者との間に違いがあり、EPAのみなさんが90分延長して試験を受けることができるのに対して、永住外国人は他の日本人と同じ試験時間です。

これに不満を抱く永住者は結構いるようです。職場によっては、介護福祉士資格を取ることが業務や待遇に反映されることもあります。

語学の視点からすると、日本語の話し言葉は音が少ないことから会話力は身につけやすいようです。しかし残念ながら、漢字はあまたあり、音読み、訓読みが混在し、意味を理解するだけでかなりハードルが高くなります。

現在、東京の介護職の有効求人倍率はなんと6倍程だといいますから、質を下げずに資格を取ることが処遇改善などでも優位に働くことが制度的にも求められているようです。その点では、職場によってはステップアップする意味が見いだせないという方も中にはあるようです。

特に永住外国人は有力な人材です。「働く人」も「事業者」も、共に頼りあえる間柄が築けるようになりたいものです。制度面からの後押しもお願いしたいものです。